車両診断の効率化と法規制準拠を支援する多機能OBDソリューション - SAE J1699-3準拠、排出ガス基準適合性テストとリアルタイム通信モニタリング「Silver Scan-Tool」販売開始

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2024年10月10日、ポジティブワン株式会社(本社:東京都渋谷区:ドイツのバーデン=ヴュルテンベルク州にあるRA Consulting GmbH本社の日本総代理店)は、OBDII、EOBD、HD OBD、WWH-OBDといった主要規格に対応する車両診断ソフトウェア「Silver Scan-ToolTM」の販売を開始しました。このソリューションは、車両の排出ガス制御やリアルタイム通信モニタリングなど、幅広い機能を備えており、法規制準拠に必要なコンプライアンステストの実行と車両開発の効率化に貢献します。

◆Silver Scan-Toolの特長
Silver Scan-Toolは、国際規格に準拠した機能と柔軟なインターフェース対応により、車両開発および試験プロセスを効果的に支援します。

・ 多様なOBD規格への対応 Silver Scan-Toolは、OBDII、EOBD、HD OBD、WWH-OBDなど、主要な国際規格に対応し、車両のコンプライアンス要件を網羅。SAE J1979、J1939、ISO 27145といった基準に準拠しており、エンジニアはワンソフトウェアで全てのOBDテストを実施可能
・ SAE J1699-3準拠のコンプライアンス検査 法規制に準拠した排出ガス診断を行うため、Silver Scan-ToolTMはSAE J1699-3に基づくコンプライアンス検査をサポート。診断結果をHTMLまたはPDF形式で記録でき、法的な記録保持も容易
・ リアルタイム通信モニタリング 車両の通信バスでの診断データをリアルタイムでモニタリング可能。エンジニアは問題の早期発見と迅速な対応が可能となり、試験プロセスが効率化
・ 柔軟なデータ記録とエクスポート 診断データをMDF 4.x、Excel、CSVなどの形式で記録し、後の詳細解析に対応。XMLスナップショットの保存やPDF変換機能も備え、容易に報告書を作成可能
・ 多拠点対応のリモート診断 Webサービス経由でのリモート制御が可能で、異なる拠点から診断を実行できるため、複数の現場におけるデータ共有と統一管理をサポート

◆Silver Scan-Toolのハイライト
・ 法的基準準拠の排出ガス診断:車両のOBD機能が各国の法規制を満たしていることを確認し、コンプライアンス対応を効率的に実施
・ 車両開発時のリアルタイムモニタリング:試験中に通信データを監視し、異常の早期発見や排除を迅速化
ユーザー定義の診断リクエスト:特定の診断データを取得し、エンジニアのニーズに合わせたカスタマイズテストを実施可能 ◆仕様
1.対応規格
・ OBDII、EOBD、HD OBD、WWH-OBDなど、国際規格に準拠
・ サポート基準:SAE J1979、SAE J1979-2、SAE J1939、ISO 27145
・ 物理接続:CAN、K-line、Ethernet、SAE J1850
・ 対応インターフェース:SAE J2534 PassThru、RP1210、D-PDU-APIなど

2.機能
・ OBDスキャンツール:全てのOBD関連コントロールユニットに対する完全な診断機能
・ リアルタイム通信モニター:車両の診断バス上での通信をリアルタイムで表示
・ SAE J1699-3コンプライアンステスト:準拠テストの実行とHTMLまたはPDFでの結果出力
・ データ記録:MDF 4.x、Excel、CSV形式でのデータ記録に対応
・ リモート制御:Webサービスインターフェース経由での遠隔操作が可能

3.データエクスポートとレポート
・ XMLやTXTでスナップショット保存、XMLデータをHTMLやPDFに変換可能
・ DiagRA(R) X Viewer Pro対応:MDF形式データの詳細な解析が可能 ◆Silver Scan-ToolTM対応ハードウェア仕様
Silver Scan-ToolTMは、多様な物理接続やインターフェースをサポートし、幅広い車両やコントロールユニットとの互換性を実現します。

1.物理接続
・ CAN:高い信頼性と速度を備えた車両の標準通信プロトコルに対応
・ K-Line:旧型車両の診断通信に利用されるシリアル通信方式
・ Ethernet:最新の車両診断で利用される高速通信
・ SAE J1850:特に北米市場で使用されるプロトコルに対応

2.インターフェースサポート
・ SAE J2534 PassThru:多くのメーカーが採用する診断用標準インターフェースで、PCを介した診断を可能
・ RP1210:主に商用車の診断に使用されるインターフェース規格
・ D-PDU-API:OBD診断に広く使用されるインターフェース規格で、異なる診断システム間の互換性を確保

3.対応制御ユニット(ECU)
・ エンジン、トランスミッション、排出ガス制御など、あらゆるOBD関連の制御ユニット(ECU)に対応。国際規格に準拠した通信により、多様な車両環境で使用可能

4.必要なPCスペック
・ OS:Windows 10以降
・ プロセッサ:Intel Core i5またはそれ以上の性能
・ メモリ:最低4GB(推奨8GB)
・ ストレージ:最低20GBの空き容量(データ保存に応じて追加が必要)

Silver Scan-ToolTMは、複数のインターフェースと物理接続をサポートし、車両の診断とデータ収集を効率的に行えるよう設計されています。 ◆SAE J1699-3準拠のコンプライアンステストとは
主に自動車のOBD(オンボード・ダイアグノスティクス)システムの法規制への適合性を検証するためのテスト基準です。具体的には、SAE(米国自動車技術者協会)が定めた標準規格であり、OBDシステムが排出ガス制御基準や通信プロトコルを遵守しているかどうかを検証します。車両が特定のOBD規格(OBDII、EOBDなど)に準拠していることを確認するため、コンプライアンステストは必要な診断項目に対して定められたプロセスを順に実行します。

<SAE J1699-3準拠のテストが評価する主なポイント>
・ 排出ガス基準への適合性:車両の排出ガス制御システムが規定に沿って正確に機能しているかを確認
・ 通信プロトコルの互換性:OBDシステムがSAE J1979やJ1939などの通信プロトコルに基づき、正しくデータのやり取りができるかを検証
・ 故障コードの記録と報告:故障コード(DTC)が適切に記録・報告され、特定の条件下で正しいエラー情報を提供できるかをチェック
・ ドライバーへの警告機能:排出ガス関連の異常が発生した場合、適切な警告がドライバーに表示されることを確認

このテストに合格することで、車両は国や地域の排出ガス基準に適合し、市場への投入が可能となります。Silver Scan-Toolは、このSAE J1699-3に基づくコンプライアンステストを効率的に行い、結果をPDFやHTMLで出力できるため、法的な文書記録やレポート作成にも役立ちます。 【RA Consulting GmbHについて】
RA Consulting GmbHは、1992年にドイツで設立された、車両診断、テスト、計測技術に特化した企業です。本社はドイツ南西部のフォルムスバッハに位置し、自動車産業を支える高品質なソフトウェアとサービスを提供しています。RA Consulting GmbHは、ISO 9001:2015認証を取得しており、高い品質基準を維持しながら、国際的なOEMやTier 1サプライヤーと密接に連携し、革新的な診断ソリューションを開発しています。

RA Consultingのソリューションは、車両の全開発サイクルを通じて利用可能で、コントロールユニットの診断、データ収集、解析において重要な役割を果たしています。長年にわたり培った経験と技術をもとに、車両の安全性、信頼性、効率性を向上させる製品とサービスを提供しており、特にDiagRA(R) Dのような診断ソフトウェアは、多くの企業で採用されています。

RA Consultingは、自動車業界の未来を見据え、継続的な技術革新と製品改善に注力しており、世界中のパートナーと共に持続的な成長を目指しています。

【ポジティブワン株式会社について】

社名: ポジティブワン株式会社(POSITIVE ONE CORPORATION)

東京本社: 〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1-12-1 渋谷マークシティ・ウエスト22F
関西本社: 〒651-0087 兵庫県神戸市中央区御幸通8-1-6 神戸国際会館 22F

URL: https://www.positive-one.com

ポジティブワン株式会社は、最先端技術と時代を先読みしたエンベデッドソリューションを提供します。海外の有力な技術会社と提携し、多様化する仕様に対応できるOEMハードウェアやISO準拠のツールを提供し、システムコンサルティングからハードウェア、ソフトウェアのシステム受託開発まで、幅広くサポートしています。

【本件に関するお問い合わせ先】

ポジティブワン株式会社
メールアドレス:このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。
TEL:03-3256-3933
FAX:03-4360-5301