Simma Software J1939ブートローダー:ECU再プログラミングの効率性、セキュリティ、OTA機能が実現できるライセンス販売開始

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2024年12月17日、ポジティブワン株式会社(本社:東京都渋谷区、米国インディアナ州に本社が置くシンマソフトウェア(Simma Software, Inc.)日本総代理店)は、Simma Software製のJ1939ブートローダーを発表しました。このブートローダーは、ECU(電子制御ユニット)の再プログラミングを効率的かつ安全に実行するためのターゲット固有かつコンパクトなソリューションを提供します。20年近いブートローダー開発の経験に基づき、この包括的なフラッシュ更新ソリューションは、SAE J1939診断メッセージを使用してブートローディングプロセスを実行します。高速SAE J1939プロトコルスタック・ライセンスと合わせて販売を開始いたします。

◆J1939ブートローダーの主な特徴
・ ANSI Cソースコード提供: ユーザーの要件に応じたカスタマイズが可能
・ 複数インターフェース対応: vFlashやODXに対応
・ 電源中断に強い設計: セキュリティを確保しつつ耐久性を向上
・ 高度なセキュリティ: AES-256、SHA-256、HMAC、楕円曲線暗号を活用
・ リアルタイム対応: OTA(Over-The-Air)、デュアルパーティション、マルチイメージ対応(ブートローダー、アプリケーション、キャリブレーション)
・ セキュアブート: 認証された通信をTA100 Trust Anchorで実現 ◆J1939ブートローダーの詳細構成
1.3つの組み込みファームウェア構造:ブートローダー、ミッドポイントテーブル、アプリケーションの3層構造でシステム全体の信頼性と柔軟性を確保。

・ ブートローダー: CPUリセット後、アプリケーションの有効性を確認。無効な場合、J1939ネットワーク経由で新しいアプリケーションを受信
・ ミッドポイントテーブル: アプリケーションとブートローダー間の抽象化を提供。アプリケーションおよびブートローダーの開始アドレス、チェックサム、バージョン番号などを格納
・ アプリケーション: 必要に応じてブートローダーの再起動を指示可能

2.メモリレイアウト:ミッドポイントテーブルはフラッシュメモリの固定位置に配置され、互換性を維持するため動かさない設計

・ アプリケーション領域1: 0x78_0000 ~ 0x7F_3FFF
・ ミッドポイントテーブル(アプリケーション): 0x7F_4000 ~ 0x7F_400F
・ アプリケーション領域2: 0x7F_4010 ~ 0x7F_BFFF
・ ミッドポイントテーブル(ブートローダー): 0x7F_C000 ~ 0x7F_C00F
・ ブートローダー: 0x7F_C010 ~ 0x7F_FFFF

◆PC用アプリケーション:flashJ1939

Simma Softwareの「flashJ1939.exe」は、J1939からUSBアダプタを介してPCからECUへフラッシュイメージを送信するツールです。このツールにより、ECUのJ1939アドレス指定とフラッシュイメージ(s-recordまたはhexファイル)の送信が可能です。

使用例: flashJ1939 232 1 app.srecこれにより、指定されたECUアドレスにファームウェアを送信 ◆プログラミングメッセージフローの概要
1.ブートバージョンの確認:ECUシステムのバージョンを確認し、新しいソフトウェアとの互換性を検証
2.プログラミング開始メッセージ:「フラッシュ全体」または「アプリケーションフラッシュ」のプログラミング開始を指示。ECUからの「データ要求」を待機
3.データ送信:アドレスパケットを送信後、最大12データパケットを続けて送信。すべてのデータ送信後、「プログラミング終了」メッセージを送信
4.ECUリセット:プログラミング終了後、ECUがリセットされ、通信ネットワーク上のメッセージを確認

◆J1939パケット構造
CAN 29ビットID: データ構造はMSB(最上位ビット)から送信され、すべてのデータは符号なしで送信されます。

パケットタイプ:

・ アドレスパケット: 開始アドレスやデータサイズを含む
・ データパケット: 実際のフラッシュデータ
・ コマンドパケット: プログラミング開始、停止、バージョン確認などの指示を含む

◆用途と利点
Simma SoftwareのJ1939ブートローダーは、以下のような自動車業界や産業用途に最適です:

・ リアルタイム通信が必要なECU開発
・ CANおよびJ1939ベースのシステム再プログラミング
・ OTAアップデートによる効率化 【シンマソフトウェア(Simma Software, Inc.)について】
シンマソフトウェア(Simma Software, Inc.)は、アメリカ合衆国インディアナ州西端、ビーゴ郡に位置する都市テレホートに本社を置いています。自動車業界向けのJ1708、UDSプロトコルスタック、J1939インタフェースオプションなど、セーフティクリティカルなリアルタイム組込みソフトウェア開発を専門としています。製品ラインには、J1939、CANopen、CAN、J1587、J1708、J2497、J1922、ISO 15765、OBD-II、UDS、およびKWP2000用のソリューションが含まれています。ソフトウェアは、100万台以上の電子制御ユニット、110の設計、100以上のお客様に使用されています。当社の製品は、フォード、ボーイング、米軍、すべての主要OEM(フレイトライナー、インターナショナルなど)のいくつかのティアワンサプライヤー、いくつかのセルラー機器プロバイダー、および診断機器メーカーによって使用されています。

テキサス・インスツルメンツDSPサードパーティ・ネットワーク、NXPパートナー・プログラム、STマイクロエレクトロニクス・パートナー、マイクロチップのデザイン・パートナー・プログラム、および自動車技術者協会のメンバーです。
【ポジティブワン株式会社について】
社名 ポジティブワン株式会社(POSITIVE ONE CORPORATION)
所在地 〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1-12-1 渋谷マークシティ・ウエスト22F
所在地 〒651-0087 兵庫県神戸市中央区御幸通8-1-6神戸国際会館 22F

URL https://www.positive-one.com

ポジティブワン株式会社は、「サービスモデル」のための「ものづくり(IoT端末側から)」の仕様設計から開発製造に至るまでのワンスポットソリューションを提供いたします。

今までの半導体関連を取り巻くエンベデッドのプレイヤは、自社開発をしたコア製品を販売することにフォーカスをしているため、サービスモデルや仕様にあった製品を提案することは難しかったです。ポジティブワンは、海外の有力な最先端技術会社と提携し、多様化する仕様に対応できる商社機能、自社のハードウエアからソフトウエアの開発製造、そして、テストから認証サービスのための第三者試験機関との提携と支援サービスにより、多様にあったサービスに対応できます。企画段階での仕様作成、技術的な問題定義や解決、最先端技術の導入に選ばれます。それは、IoT端末以外、自動車、医療、産業機器などの安全性や信頼性を求められる分野での経験や実績を積んでいます。

【本件に関するお問い合わせ先】
ポジティブワン株式会社
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