仕　様

◆ハードウェア仕様
・　入力チャネル数: 4独立チャネル

検出器対応:
・　インコアおよびエクスコアのガス検出器
・　フィッショントランジスタ、イオン化チェンバー

高圧源: 最大±1 kV、出力電流1 mA
・　信号処理

信号処理モード:
・　パルスモード
・　キャンベルモード
・　電流モード
・　中性子フラックス範囲: 1 • 10^15 n • cm^-2 • s^-1

◆データ処理
・　リアルタイムデータ処理: 各チャネルからのデータをリアルタイムで処理

出力表示:
・　カウントモード: 測定値をカウント毎秒（Cps）で表示
・　フラクチュエーションモード: k2測定係数を報告
・　電流モード: 測定された電流を表示

◆ユーザーインターフェース
グラフィカルユーザーインターフェース:
・　ライブチャート
・　パルスチャージ振幅計算
・　スペクトル表示
・　オンライン統計情報

◆物理的仕様
・　デバイス構造: コンパクト設計、19インチの標準ラックにフィット
・　動作温度範囲: 設計における安定性を確保

◆インターフェース
通信: Ethernet接続、他のLibera製品との互換性
これらの仕様により、Libera MONACO 3は中性子データ取得と原子炉出力特性評価において高性能かつ柔軟なソリューションを提供します。

ユースケース

1. 原子炉の中性子フラックス測定
用途: 原子炉内の中性子フラックスをリアルタイムで測定。
効果: 原子炉の動的範囲（0〜250 kW）をカバーし、安全で効率的な運転を支援。

2. 高エネルギー物理学実験
用途: 粒子衝突実験において、中性子の挙動を追跡。
効果: 研究者が新しい物理現象を探求するための重要なデータを提供。

3. 放射線安全管理
用途: 放射線環境の監視および管理に利用。
効果: 効率的な放射線管理を実現し、作業者や周囲の安全を確保。

4. 中性子源研究
用途: 中性子源の特性評価や最適化に役立てる。
効果: 中性子源の性能向上に寄与し、実験の精度を向上。

5. 教育および研究機関
用途: 中性子測定技術の教育用実験として利用。
効果: 学生や研究者が実践的なスキルを習得し、最新の技術を学ぶ機会を提供。

6. 産業用途
用途: 材料試験や放射線計測の分野で利用される。
効果: 材料特性評価の精度を向上させ、製品の品質管理を強化。

7. 機械保護システム
用途: 原子炉の運転中に異常を検知するためのインターロックシステムとして機能。
効果: 機器の故障を未然に防ぎ、安全な運転を維持。

これらのユースケースにおいて、Libera MONACO 3は中性子データ取得や原子炉出力特性評価において重要な役割を果たしています。

パフォーマンス

1. 高精度な測定能力

中性子フラックスの正確な測定: 1 • 10^15 n • cm^-2 • s^-1の範囲をカバーし、原子炉の動的な出力を精密に評価できます。
2. リアルタイムデータ処理

即時処理: 各チャネルからのデータをリアルタイムで処理し、迅速なフィードバックを提供します。これにより、運転中の変化に即座に対応可能です。
3. 多様な信号処理モード

複数のモード対応: パルス、キャンベル、電流モードを同時に利用でき、異なる実験条件に適応できます。
4. 高い信頼性と安定性

テストとバリデーション: IJS TRIGA MARK II原子炉でのテスト結果により、全てのモードで一貫した線形性が確認されており、信頼性の高い性能を示しています。
5. ユーザーインターフェース

直感的な操作性: ライブチャートや自動検出器動作曲線などの情報を表示する使いやすいGUIが提供され、データの可視化が容易です。
6. 統計機能

オンライン統計情報: 測定データに基づくリアルタイム統計を提供し、データの解析と理解を深めるための有用な情報を提供します。
7. 高圧源機能

内部高電圧供給: ±1 kVの高圧源を搭載しており、様々な検出器の要求に対応した高性能な測定が可能です。
8. 拡張性

柔軟なシステム設計: ユーザーのニーズに応じて機能を追加でき、特定の実験条件に合わせた微調整が可能です。
これらのパフォーマンス特性により、Libera MONACO 3は中性子データ取得や原子炉出力特性評価において非常に効果的で信頼性の高いソリューションを提供します。